備水砥

 引き続き金剛砥の砥目を取るべく備水砥の作業を進める。

 備水砥として販売している砥石では、目が細かく中々金剛砥の砥目は取れないので、一段階粗めの備水砥やセラミック系の砥石を使う。

 昨今は、便利な砥石も有るので使える物は積極的に導入する。

 昔は、天然の荒砥を使わず、金剛砥を使う研ぎ師は軍刀研ぎと言われて批判されたらしいが、今は天然の荒砥で刀を研ぐ研ぎ師は、殆ど居ない。

 天然の荒砥は、粘土分が多くドロドロしている上に粗さも均一で無く、砥石の中に硬い異分子が混在していて扱いにくく、その様な砥石を使うと次の備水砥で砥目が取れず大変な事に成ってしまい、また刀も余計に研ぎ減らす事に成ってしまいます。